カジノQ&A
日本では昨年末、衆議院で、カジノを合法化し解禁する「統合型リゾート(IR)整備推進法案」が可決した。
同法案が成立しても、すぐにカジノがつくられるわけではない。しかし近い将来、日本にカジノが登場するかもしれない。
そこでカジノについて、Q&A形式で解説する。
Q:カジノのはじまりは?
16世紀にヨーロッパのカードゲーム好きの王侯貴族の間で広まった社交場だった。
それがアメリカに渡り、ネバダ州で合法化され、1940年代には、ラスベガスがカジノの町として発展した。
Q:代表的なギャンブルは?
世界のカジノで共通しているゲームはおもにルーレット、ブラックジャック、バカラの3つ。そのほかにポーカーや、マカオなどのアジア圏には、さいころを使った大小というゲームもある。マシンはスロットマシーンやビデオポーカーなどが有名。
Q:カジノに集まるのはどんな人?
一般庶民から富裕層まで、幅広い人々。上客はハイローラーと呼ばれる。「high roller」は米国のスラングで「賭け事で大金を賭ける人、向こう見ずな勝負をする人、金遣いの荒い人」という意味。
年間で1000万〜1500万円程度を使う人が「小VIP」で、「VIP」は年間10億〜20億円を使うといわれている。「超VIP」になるとその額はなんと年間100億円。
ちなみに一般向けには、ゲームで使ったお金によりポイントが加算されるメンバーズカードの優待制度がある。貯まったポイントはキャッシュバックやホテル宿泊割引などに使える。またカジノでのプレイ実績に応じてランクアップされ、レストラン利用が無料になったり、空港までのリムジン送迎サービスなどの特典がつく。
VIP以上になると、ビジネスクラスやファーストクラスの航空券や飲食代・宿泊費が完全無料になり、超VIPはプライベートジェットでの送迎となる。
Q:ドレスコードはあるの?
アメリカのカジノにはドレスコードはない。ワンピースを少しゴージャスにしたようなドレスを着ている女性もいれば、ジーンズにTシャツの人も。
一方、ヨーロッパのカジノにはドレスコードがあって、女性はイブニングドレス。
男性はジャケットとネクタイ着用が定められている
Q:24時間営業?
基本的にカジノは24時間営業。韓国の自国民対象の江原ランドというカジノは、朝6時にいったん閉めて午前10時に開店するが、これは法令に基づくものでギャンブル依存症にならないためにも、帰宅させる意味合いがある。
Q:女性専用や高齢者専用テーブルはある?
大富豪が利用する専用の部屋と、一般人の利用するエリアの区分はあるが、女性専用や高齢者専用のテーブルはない。
施設によっては子供を預かるシッティングルームもある。
Q:カジノだけで使われる貨幣はあるの?
ゲームでやり取りされるチップが特別な貨幣の役割を果たす。すべてのテーブルゲームで使用でき、ラスベガスなどでは、下は50セントから、上は2万5000ドルくらいまでのチップがある。マシンは現金と同様に扱われるチケットのようなものもある。
Q:いくらから遊べるの?
どんなグレードのカジノに行くかにもよるが、5〜25ドルくらい。
Q:入場料はあるの?
多くのカジノにはない。しかしシンガポールは、カジノはあくまで外国人観光客を集めるための施設であるため、外国人からは入場料をとらないが、シンガポール国民は約9000円の入場税を払わなければいけないと法律で決められている。
Q:カジノの広さは?
規模はさまざま。世界最大級のカジノは、マカオで有名な『ザ・ベネチアン・マカオ』。ギャンブル施設だけで東京ドーム約1個分にもなる。
Q:宿泊施設はあるの?
ほとんどのカジノには宿泊施設が併設されている。今世界の主流はIR型なので、カジノだけではなく、大半にはホテルやショッピングモールがある。
Q:1日どれくらいのお金が動く?
ラスベガスのカジノ1店当たりの1日平均の売り上げは1億円。そのラスベガスを抜いたマカオは、1日3.5億円といわれている。
女性セブン2017年2月9日号からの引用